公園で、断るつもりだった。前向きには考えられない、と伝えている最中に、抱きしめられた。頭では無理だと思っていたのに、心はとっくに傾いていた。彼が好きだ。それは、もうわかっている。それなのに、40歳手前で終わるかもしれない、若い子に走られるかもしれない、という声が、好きという気持ちに水をかけ続ける。20代前半なら迷わなかった。
付き合うかどうかで迷っていない
恋人として付き合っていく分には、何の抵抗も躊躇もないくらい、彼に魅力を感じ始めていた。彼のことが好き。20代前半なら迷わず付き合っている。
これは、付き合うかどうかを迷っている人の言葉ではない。
あなたが止まっているのは、その先だ
では、何があなたを止めているのか。あなた自身が、続けて書いている。
この年になると結婚を考える。彼との恋愛が結婚に結びつくとは考えられない。40歳手前で終わるかもしれない。若い子に走られるかもしれない。
止めているのは、彼ではない。結婚という、まだ先にある問いだ。
あなたは、付き合うという入口の前で、結婚という出口の保証を求めている。保証がないから、入口に入れずにいる。
恋愛と結婚を、一度切り離す
ここが、この相談のいちばんの要になる。
付き合うことと、結婚することは、別の決断だ。付き合う時点で、結婚まで見通せている人は、そう多くない。20代でも、30代でも、それは同じだ。
あなたは、付き合う、という決断に、結婚できるかどうか、という重すぎる条件をつけている。その条件をつけたまま考えると、答えは永遠に出ない。誰と付き合っても、結婚の保証など最初から存在しないからだ。
20代前半なら迷わない、という言葉の中身
あなたは、若ければ迷わないと書いた。
若いあなたなら、付き合ってみて、合わなければ別れて、次に行けばいい、と考えられた。時間があるから、失敗を織り込めた。
今のあなたは、失敗する時間がないと感じている。だから、失敗しない保証を、付き合う前に求めてしまう。
これは、年齢の問題ではない。時間が有限だと感じることによる、判断の変化だ。
40歳手前で終わるかもしれない、という不安を見る
あなたが挙げた不安を、一つずつ見ていく。まず、付き合っても40歳手前で別れるかもしれない、という不安から。
別れる可能性は、相手が誰でもある
これは、彼が年下だから高いのではない。どんな相手と付き合っても、別れる可能性はある。同い年でも、年上でも、ある。
年下だから別れる、という因果は、実は成り立っていない。あなたの中で、年齢差が別れの原因に見えているだけだ。
終わったときに残るものを、先に考えておく
もし付き合って、数年後に別れたとする。そのとき、あなたに何が残るか。
失った時間、と考えると、動けなくなる。好きな人と過ごした数年、と考えると、それは失ったものではなく、あなたが生きた時間になる。
どちらの数え方をするかで、踏み出せるかどうかが変わる。そして、その数え方は、あなたが選べる。
傷つかない恋愛は、存在しない
あなたは、傷つかない保証を探している。その保証は、どこにもない。
若い恋愛が気軽に見えたのは、傷つかなかったからではない。傷ついても、立ち直る時間があったからだ。今、その時間が短いと感じているなら、傷を恐れる気持ちが強くなるのは自然だ。
ただ、傷を完全に避けようとすると、恋愛そのものができなくなる。
若い子に走られる、という不安を見る
次に、結婚しても若い子に走られる、という不安。これは、少し丁寧に見たい。
その不安は、彼の行動から出ていない
彼が、他の女性に目を向けた事実はない。浮気の兆候があったわけでもない。彼は、あなたに本気で告白した。痛いほど本気だった、とあなたが書いている。
つまり、この不安は、彼の行動から出ているのではない。あなたの中の、自信のなさから出ている。
自信がない、という言葉を、あなたは二回書いた
彼との恋愛が結婚に結びつくと考えられない理由として、自信がないから、と書いた。そして、若い子に走られる不安、とも書いた。
この二つは、同じところから来ている。あなたが、自分の価値を、年齢で減点している。
7歳下の彼が本気であなたを選んだ、という事実より、自分が7歳上だ、というマイナスのほうを、あなたは大きく見ている。
年齢差を、あなただけが負債にしている
彼は、7歳上のあなたを選んだ。彼にとって、その7歳は、乗り越える価値のあるものだった。彼は、それを負債として計上していない。
負債として数えているのは、あなただけだ。
彼が気にしていないものを、あなたが一人で背負って、その重さで動けなくなっている。これは、もったいない。
走られる不安は、若い相手と付き合っても消えない
仮に、あなたが同い年の男性と結婚したとする。その不安は消えるだろうか。
消えない。人は、年齢に関係なく、心変わりすることがある。若い子に走られる不安は、彼が年下だから生まれたのではなく、あなたが自分に自信を持てないから生まれている。
相手を変えても、この不安は残る。向き合う相手は、彼ではなく、あなた自身の自信のなさのほうだ。
抱きしめられてクラッときた、あの瞬間について
あなたは、彼の若さと強引さにクラッときた、と書いた。少し照れながら書いたのだと思う。
あの瞬間を、軽く見ないでほしい。あそこに、あなたの本当の答えが出ている。
頭が断ろうとして、体が答えた
あなたは、断るために公園に来た。前向きには考えられない、と伝えている最中だった。
その最中に抱きしめられて、あなたは舞い上がった。クラッときた。頭が組み立てていた断りの理屈を、体が一瞬で押しのけた。
これは、あなたの本心が、理屈より先に出た瞬間だ。あなたは、彼が好きだ。体が、それを先に認めた。
強引さに惹かれた、という部分は、少しだけ注意して見る
彼の強引さにクラッときた、というのは、自然な感情だ。ドラマのような場面に舞い上がるのも、わかる。
ただ、一点だけ。付き合ったあと、その強引さが、あなたの気持ちを無視する形で出てくることがないか。今回は、あなたの気持ちがすでに傾いていたから、嬉しい強引さになった。
もし今後、あなたが本当に嫌だと言ったときに、彼がそれを押し通そうとするなら、それは魅力ではなく、別の問題になる。今の彼がそうだと言っているのではない。ただ、強引さに惹かれる自分がいると自覚しておくと、その線を見失わずにいられる。
あの瞬間の答えを、理屈で消さない
公園で、あなたの体は答えを出した。好き、という答えを。
そのあと、家に帰って、あなたは理屈で上書きを始めた。結婚は。年齢は。走られたら。
理屈が間違っているのではない。ただ、あの瞬間の答えのほうが、あなたの本心に近い。
付き合うと決めたなら、結婚の話は後回しにしていい
では、どうするか。
付き合う。そして、結婚の答えは、今出さない。この二つを、はっきり分ける。
付き合いながら、確かめる
結婚できるかどうかは、今、頭の中で計算しても答えが出ない。付き合って、一緒に時間を過ごして、その中で見えてくる。
彼が、結婚をどう考えているか。子どもをどう考えているか。あなたの年齢を、彼自身がどう受け止めているか。これらは、付き合う前に想像するものではなく、付き合ってから話すものだ。
彼と、年齢の話をする
いつか、彼と正直に話すといい。今すぐでなくていい。
あなたが抱えている不安を、彼に伝える。40歳手前で終わるかもしれないと思っている。若い子に走られる不安がある。結婚を考えると、自信がない。
それを聞いた彼が、どう答えるか。そこに、この関係の見通しが出てくる。あなたが一人で抱えている不安を、二人で持てるかどうか。それが、続けられる関係かどうかの分かれ目になる。
期限を、自分の中にだけ置く
もし、ある程度の期間付き合っても、結婚の話がまったく現実にならず、あなたの不安も減らないなら、そのときに考え直せばいい。
その期限を、自分の中にだけ持っておく。彼に突きつけない。ただ、いつまでも宙ぶらりんで消耗しないための、目安として持つ。
別れる可能性を、恐れすぎない
付き合って、もし別れることになっても、それは失敗ではない。
あなたは、好きな人と過ごした。その時間は、あなたのものだ。40歳手前だから、その恋愛が無駄になる、ということはない。無駄になるかどうかは、年齢ではなく、あなたがその時間をどう受け取るかで決まる。
この不安が、あなたの生活を占めているなら
最後に、少し違う角度から。
好きな人ができたのに、その好きに、こんなに不安が混ざっている。それは、少し苦しい状態だ。
楽しむより先に、失うことを考えている
告白されて、意識して、好きになった。本来なら、心が浮き立つ時期のはずだ。
それなのに、あなたは、終わることや、走られることを、先に考えている。まだ始まってもいないのに。
これは、あなたが慎重だからでもあるし、過去に何か、傷ついた経験があるのかもしれない。もし、自信のなさの根っこに、そういうものがあるなら、それは彼との関係とは別に、一度向き合う価値がある。
FAQ
7歳下の彼と、付き合うべきでしょうか
あなたはすでに、付き合いたいと書いている。恋人として付き合う分には抵抗も躊躇もない、好きだ、と。迷っているのは付き合うかどうかではなく、その先の結婚だ。その二つを分けると、答えは見えてくる。
付き合っても、結婚まで行けるか不安です
結婚できるかどうかは、付き合う前に計算しても答えが出ない。付き合って、彼と結婚や子どものことを話す中で見えてくる。付き合うという決断に、結婚の保証を条件としてつけないほうがいい。誰と付き合っても、その保証は最初から存在しない。
40歳手前で別れることになったら、時間の無駄ですか
別れる可能性は、相手が年下だから高いのではなく、どんな相手でもある。そして、好きな人と過ごした時間は、別れても失われない。無駄になるかどうかは年齢ではなく、あなたがその時間をどう受け取るかで決まる。
若い子に走られる不安が、どうしても消えません
その不安は、彼の行動から出ていない。彼は本気で告白した。不安の出どころは、あなたの自信のなさだ。同い年の相手と付き合っても、この不安は残る。向き合う相手は、彼ではなくあなた自身の自信のほうだ。
抱きしめられてクラッときたのは、流されただけでしょうか
流されたのではない。あなたは断るつもりで公園に来た。その最中に体が反応した。頭が組み立てた断りの理屈を、体が押しのけた。あれは、あなたの本心が理屈より先に出た瞬間だ。
恋愛に年齢は関係ないのですか
関係する部分と、しない部分がある。体力や出産を考える時間には関係する。それは事実だ。ただ、人を好きになる気持ちや、一緒に過ごす時間の価値には、年齢は関係ない。

